特別養護老人ホーム(特養)とは
特養と言われることもある特別養護老人ホームは、介護老人福祉施設に含まれ、その中心となる施設です。
サービスの目的
日常生活に介助が必要な方に、食事、排泄、入浴等の介護や日常生活上の世話、機能訓練、健康管理、療養上の世話を行います。
サービスの内容
準拠する法律は老人福祉法で、介護保険法に基いて指定された介護老人福祉施設が行います。運営には一定の人員配置基準を満たした施設でないといけません。
設備
一居室の定員は4名以下、入所者1名あたり床面積10.65u以上、廊下幅1.8m以上(中廊下は2.7m以上)、そのほか、静養室、食堂、浴室、洗面設備、便所などの施設を備えています。
サービスの提供方法
介護支援専門員(ケアマネジャー)が各専門職(医師、生活相談員、介護職員、栄養士、機能訓練指導員等)と連携して施設サービス計画を作成します。
施設サービス計画には利用者と家族の要望、利用者のニーズと課題、医学的管理内容、具体的なサービス内容を盛り込まれています。そして、施設サービス計画に則ったサービスを提供します。
利用できる人
要介護1〜5の人が利用できます。要支援1および要支援2と認定された人は利用できません。
入院治療を必要とせず、常時介護が必要で、かつ居宅サービスを利用しても在宅での生活が困難な人が対象となるサービスです。
また、特殊な事情(虐待を受けたり、要介護申請ができない等)がある人には、市町村長権限による措置という行政処分で入所利用できる場合がありますが、あくまでも緊急避難的なケースです。
利用料金
利用料金は大きく大別して基本料と基本料以外があります。
基本料
施設サービス費用のうち1割を負担します。施設サービス費は以下の要因により違いがあります。
- 要介護状態区分
- サービス内容
- 施設の種別
- 居室のタイプ
- 職員体制
- 施設の所在地
など
基本料以外
主に以下の費用がかかります。
- 食費
- 居住費
- 理美容代
- 日用品費
- 教育娯楽費
など
この中で食費と居住費に関しては所得に応じ負担額が減額され、施設に対して減額相当分が介護保険から補足的給付が実施されます。
利用上の注意
介護高額サービス費
サービスの基本料金の利用者負担額合計が、所得区分に応じた上限額を超えた分に対し、その金額を高額介護(介護予防)サービス費用として介護保険から支給されます。
旧措置入所者の軽減措置
介護保険が開始された2000年(平成12年)4月の時点で特養に入所している人を旧措置入所者といいます。
旧措置入所者には経過措置があり、サービス費用の1割負担分と居住費・食費の負担額を合計した金額が、2000年3月時点の費用徴収額を上回らないよう、所得に応じて減額されます。
社会福祉法人等による利用者負担の軽減
市区町村が、住民税非課税で一定の要件に該当し、生活が困難であると認めた人は、社会福祉法人等が提供するものに限り、
- サービスの利用者負担
- 食費・居住費の利用者負担
が4分の1減額されます。(注:老齢福祉年金受給者は2分の1)
ただし、以下の方は対象外となります。
- 旧措置入所者の負担軽減措置を受けている人
- 生活保護受給者
医療保険を受けた人は医療保険が適用
急病等で入所者が病院で診療を受けたり、入院、投薬を受けた場合、その費用は医療保険の適用となります。
認知症対応 特別養護老人ホームのご紹介
ここでは認知症の高齢者でも安心して入所できる特別養護老人ホームをご紹介します。
特別養護老人ホーム 大井苑
特養の当苑は認知症などの常時介護が必要なうえ、在宅介護が困難な方が入苑する社会福祉施設です。全室個室、洗面、トイレ完備。透析の方の受け入れ、家具持込、ショートステイ可。臨床心理士、音楽療法士配備。お問い合わせは049-262-8686へ。
http://www.itsukikai.com/service/